【別れ】そして悲劇は起きた

前に書いたレントゲンクラスの続きです。

1学期はずっとマネキンを使ってレントゲンを撮ってきましたが、2学期目の終わりには、いよいよ実物の患者さんを使ってレントゲンを撮ります。これまでの練習の成果を発揮しなければいけない重要なクリニカルテストです。

この試験をパスするには、締め切り日までに最低限3人のレントゲンが必要な患者さんを見つけ、診断に適したレントゲンを取らなければいけません。まずは患者さんが以前通っていた歯医者に連絡を取って、最も最近撮ったレントゲンの日付を確認します。バイトウィングなら1年以内、FMXなら5年以内にレントゲンを撮っていなければ、その患者さんのレントゲンを撮る資格が与えられます。

私の患者さん、ほとんど日本人だったので、日本の歯医者に電話しても正確な情報が得られず、患者さんに記憶を辿ってもらって申告をしていました。

ところで、私が仲良くしていたクラスメートがいました。彼女は毎日1時間以上かけて通学し、なんと3人の子持ちのママ!彼女すごく頑張っていたのだけど、レントゲンが撮れる3人目の患者さんがなかなか見つからなかったのです。そしてdeadline を1日過ぎてしまったのだけど、なんとか最後の患者さんを見つけることができたのです!私もホッと安心したのも束の間、担任の先生は彼女を合格させることを断固拒否しました。

実際通った3年間でこのような締め切りの期限までに患者さんが見つからないということは多々あったのだけど、先生達は最後の最後まで生徒たちに助けの手を差し伸べてくれました。でもこのレントゲンクラスの担任だけは、誰が何と言おうとも、どうしても首を縦に振ることはありませんでした。

1年間共に頑張ったクラスメートを失うのは余りにも辛くお別れの日には泣いてしまいました。何もできなかった自分にも悔しい思いでした。ただ彼女は今また違う歯科衛生士学部に入り直し、歯科衛生士を目指しています。本当に頑張って欲しいと心から応援しています!

最後までお読み頂きありがとうございました。

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この記事を書いた人

アメリカのハワイ州とカリフォルニア州で歯科衛生士の資格を所有。日本では全くの未経験から、アメリカの歯科衛生士プログラムに入ることを決意。2017年にハワイ大学歯科衛生士学部卒業。現在はカリフォルニア州のベイエリアに夫と二人の娘と暮らす。

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